コンドルズ結成20周年・NHKホールへの道

Thanks! 20th Anniversary of CONDORS

隔月刊コンドルズ

2016年4月 ゲスト:安田美沙子さん
2016年2月 ゲスト:山賀博之さん
2015年12月 ゲスト:篠原ともえさん
2015年10月 ゲスト:長塚圭史さん

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コンドルズ主宰・近藤良平が、結成20周年に向けて、ゲストを迎えてゆる~くトークを繰り広げる本企画。今回のお相手は、なんとセーラー服姿でコンドルズの公演にゲスト出演したことがある安田美沙子さん。可愛いルックスとは裏腹に、実はマラソンどころかトライアスロンも経験している、コンドルズの健脚ヒロインです!

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近藤 安田さんは、世田谷パブリックシアターでやった、こどもの劇場『狼たちの午後~Hungry Like a Wolf~』の1回目(2010年3月)と2回目(2012年3月)の両方に出てくれたんだよね。初めて会ったのは、その出演依頼の時だっけ?
安田 違います。2008年ぐらいに、マラソンをするようになって知り合ったNIKEの方に、コンドルズの公演に連れて行ってもらったのが最初です。その方がコンドルズが大好きで、楽屋にも連れて行ってくださって。
近藤 そっか。ありがたいことに、コンドルズもNIKEにお世話になっていたんだよね。みんなボロボロの学生服着て踊ってるのに、靴だけはNIKEに提供してもらった最新のカッコイイやつ履かせてもらって(笑)。最初に観たのって、何だろう?
安田 うーん……場所は、新大久保の劇場だったと思います。
近藤 グローブ座だ! そうだ、思い出してきた。我々は、楽屋で“今日は安田美沙子さんが来ます”って聞いて、やけに盛り上がったんだ(笑)。
安田 嬉しいです。私、楽屋で近藤さんに「べっぴんさんやなあ!」って言われたんですよ(笑)。
近藤 うわ、親戚のおじさんみたいだ(笑)。いや、そういう人に会うと緊張しちゃうからさ、そんなことを言ってごまかすわけだよ(照笑)。それ以来、マメに観に来てくれたよね。
安田 はい。カッコよくて面白くて、なんか感覚的に「すごい好き!」と思って、それからは一人でも観に行くようになって。たぶん最初の5年間くらいは、ほぼ毎回観て、ほぼ打ち上げにもお邪魔してますよね(笑)。だから、ゲストに呼んでもらった時は本当に嬉しかったです。一ファンとして大好きなコンドルズの中に入れたうえに、セーラー服で朗読させてもらったりして。
近藤 俺、持ってるよ、その時のセーラー服姿の写真。家に大事に置いてある(笑)。『狼たち~』では毎回必ず一人ゲストを呼んで、朗読してもらったんだけど、その中でセーラー服を着たのは、安田さんだけだったんじゃないかな。エッチなセーラー服じゃなくて、正しい清楚なやつだったから、それがまたすごくよかったよね。
安田 嬉しいです。
近藤 あの時は、確か勝山が率先して「セーラー服着てもらおう!」って言ってた気がする。で、安田さんサイドも意外とすんなりOKしてくれて……というか、自ら率先してセーラー服って感じだったよね?
安田 そのほうがハマりそうだなと思ったから。そうじゃないと、逆に浮いちゃうかなと思って。私の中では、勝手に“部活のマネージャー”みたいな気分だったんですよ。稽古しているうちに、足を痛めている人がいたりすると、「激しく踊ってるけど、大丈夫かな」って、本当に心配になったりして。
近藤 おおーっ! 本当にマネージャーにすればよかったな(笑)。でも、そのマネージャー気分は正しいよ。96年とか97年かな。まだコンドルズという集団を作ったばっかりの頃、〝先生役〟っていうのを立てたことがあって。
安田 えーっ!? そうなんですか!
近藤 学校が舞台のドタバタ劇みたいな感じで、〝憧れの先生〟を立てようってことになったんだよ。それで、群馬大学を卒業したての普通の女の子に“なお子先生”っていう役をやってもらって、その先生が来ると俺達バカな生徒が「わあ~! せんせ~!」って駆け寄って行く映像を撮ったりした(笑)。でもまあ、それも一時的なことで、うちは基本的に女性がいてはいけない集団なので、そこに初めてセーラー服が来る! ってことになった時は、ものすごいどよめきが起きたよ(笑)。そう考えると安田さんは、コンドルズのヒロインだね。

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ryohei安田 『狼たち~』では私、始まる前からソファの後ろにずっと隠れていて、そこから出て来て朗読することになってたじゃないですか。
近藤 ああ、そういう登場の仕方だったね。
安田 ソファの後ろにしゃがんで、みんなが踊っているのをチラチラ見ながら隠れている時が、もう心臓バクバクで。普段気さくな皆さんが真剣な表情で踊っていたり、すごく近くで足音が聞こえたり、そういうのを同じ舞台の上で感じていること自体に感動しました。あとは、カーテンコール! 最後に幕の布がバッと落ちるのもカッコよくて、泣きそうでした。
近藤 あれはカッコイイと思う。うちはふざけたシーンが多いし、普段もふざけてる人が多いけど、最後のそういう瞬間は意外とみんなマジだからね。もちろん客席から見ても楽しいと思うけど、それを近くで仲間として体感できるのは、さらに楽しいことだと思う。俺も時々なんかこう、ぐっときたりして、またやりたいなあって思っちゃうんだよね。
安田 はい、すごく感動しました。達成感もあったし、ピカーッとまぶしいライトの中に制服で立ってると、まさに「青春だ!」っていう感じで。制服って、いいですね。
近藤 うん、ホントにいいと思う。コンドルズの衣装に制服を選んでよかったよ。この間、コンドルズでラオスに行ったんだけど、社会主義の国だからか、小学生とかも意外とみんな制服なんだよね。しかも、親の地位とか、頭の良さのランクで、制服の色が違ってたりして。
安田 えーっ!?
近藤 すごいでしょ? 制服の役割が色々あるというか(笑)。でも、ラオスの人たちの制服姿が、なんかこう、いいんだよ。ピュアな人たちが多くて、制服が似合っていて。女の子達の制服姿もみんな清楚な感じで、笑顔とか向けられると、やられちゃうんだよね。
安田 やられちゃうんですね(笑)。
近藤 もしかしたら俺、もともと制服に弱いのかな(笑)。高校時代も、私服の学校だったのに、わざわざ学生服着て通ってたもんなあ。
安田 好きなんですね、制服が。
近藤 そうだと思う。ただ、学生服以外の制服には、全然興味ないけどね。

近藤 その『狼たち~』では、朗読だけじゃなく、ちょっとしたシーンも作って少し踊ってもらったんだよね。なんか、上に学ラン着てギクシャク踊ってたのを覚えてる(笑)。
安田 そうなんですよ、本当に踊ったことがない人間だったから(苦笑)。でも、ちょっとやってみたかったんです。ずっと舞台を見ながら、あの世界に入りたいと思ってたので。(平原)慎太郎さんか誰かに学ランを借りて、頑張りました。
近藤 結構ちゃんと稽古したよね。
安田 はい。古賀(剛)さんが付きっきりで教えてくれて。なんて面倒見のいい優しい方なんだろう!と思いました。
近藤 古賀ちゃんは、とことん優しい人だから。でも時々、その面倒見が面倒臭くて、頼んでもいないものまで全部用意してくれたりするんだけど(笑)。もうちょっと練り上げて、いいタイミングでみんなに配ろうと思ってた進行表を、会社で全部プリントアウトしてきて、配ったりとかね。
安田 (笑)でも皆さん、それぞれに優しい同級生みたいな感じで、“仲間にしてくれた感”がすごく嬉しかったです。オクダ(サトシ)さんには、かなりいじられましたし。
近藤 いじってたね~、かなり(笑)。
安田 ちょうど私の記事が週刊誌に載った頃で、そのことばっかりずっーと言ってくるから、「この人、何なの!? 何かといじめてくる小学生の男の子みたい!」って思いました(笑)。
近藤 べっぴんさんがいると、みんな徹底的に茶々を入れたがるんだよ。なんかこう、テンションが上がっちゃって。ただ、うちら的には安田さんがマラソンをしてるのも知ってるから、ただのべっぴんさんと違って、いざという時に本気で走られたら、うちらには絶対追いつけないだろうなあっていうような共通認識は、あったかもしれない(笑)。マラソンは、もうどれくらいやってるの?
安田 走り始めたのは、コンドルズを初めて観た2008年くらいで、大会には7回くらい出てます。それと、アイアンマンの大会も1回。
近藤 アイアンマンって、トライアスロン!? すげーっ!
安田 それは番組の企画で挑戦したんですけど、もう命がけで、死ぬかも……っていう思いでやってました。基本的に私、すごい負けず嫌いなんですよね。
近藤 すごいなあ。俺なんか水が嫌いだから、絶対にやりたくない。短距離走は得意だったけど、長距離走は全然ダメで、すぐにバテちゃうし。マラソンの時とか、何を考えながら走ってるの?
安田 最初はフォームを意識しながら走ってるんですけど、途中から自分と向き合ったり、悟りに入るような感じですね。
近藤 それは、体は疲れているんだけど、それを感じないってこと?
安田 しんどいから歩きたいって思ってるけど、「本当はもっとできるんだ、人間は」って思いながら前に進む感じ。だからもう気持ちですよね。意外と精神力で走ってる気がします。ダンスもそういうところ、ないですか?
近藤 あるかも。自分好みというか、自分がやってるタイプのダンスを踊ってる時は、まったくバテないもん。石渕(聡)さんと、ジャンベっていうアフリカの太鼓を使って即興で踊る企画を年に1回やってるんだけど、普通にやってたら、ものの3分でバテちゃうはずなのに、ずーっと続けられるんだよね。そそこは自分でも面白いなと思う。バテないもの、集中力が保てるものが、あるんだなって。

 

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安田 踊ってる時は何を考えてるんですか?
近藤 そこが俺も謎なの。何を考えてるんだろうね。でも、マラソンはもっとずっと長い時間走るでしょ? 途中で飽きたりしないの?
安田 飽きる時もありますし、やっぱり波はありますね。でもフルマラソン7回やっても、毎回感じることが違うんですよ。だから、なんでマラソンやってるんだろう?って毎回思うくらいキツイのに、ゴールした瞬間にどんな自分になってるのかな? っていうのが楽しみだったりするんです。
ryohei近藤 完走するために、毎回2~3か月くらい前から準備するわけでしょ?
安田 でも、その準備の時間が楽しかったりするんです。舞台と同じで、練習期間があるのが楽しくて。
近藤 なるほど。練習したうえで、ちゃんと本番があるっていうことだよね。なんか、いい話を聞いたな。ただただ走るのは絶対嫌だけど、俺も本番があったら、もしかすると頑張れるかもしれない。
安田 コンドルズの皆さんはマラソンやらないんですか?
近藤 フルマラソンを走ったことがあるのは、石渕さんくらいじゃないかな。
安田 石渕さんが!? ちょっと意外!
近藤 あの人もハマるタイプだからね。確か大学の時にホノルル・マラソンに2回参加してると思う。あとは長距離が走れそうなタイプは本当にいないよ。慎太郎とか藤田(善宏)も、すぐに足がパンパンになりそうだし、橋爪(利博)は意外とちょこちょこ走りそうだけど、鎌倉(道彦)くんとか、走ってるのを見たことがない。なんか、コンドルズのマラソン大会って、すごいかも(笑)。
安田 面白そう(笑)。今は私、一旦〝妊活〟しようかと思ってるんですけど、いつかみんなで走りたいですね。
近藤 うちら絶対に追いつけないよ。でも、安田さんが車の窓から「頑張れー!」とか言ってくれたら、ニンジンをぶら下げられた馬みたいに、意外と頑張っちゃうかもな(笑)。安田さんは、生まれてからずっと京都なの?
安田 実は私、“京都押し”ではあるんですけど(笑)、生まれたのは札幌なんです。母がもともと北海道の人で、里帰り出産したから。
近藤 そうなんだ。それ以外はずっと京都?
安田 はい。父親の仕事の関係で、京都の中で引っ越しは結構しましたけど。小学校も3回くらい転校して、すごく引っ込み思案の子どもでした。
近藤 確かに、転校が多いと微妙に友達になれないんだよね。俺なんか眼鏡掛けてサエない見た目だったから、ほんとにダメだった。
安田 私の場合は男女の双子で、いつも双子の弟と一緒に転校するから目立っちゃって。二卵性だから、あんまり似てはいないんですけど、二人とも野生児で真っ黒に日焼けしてました。
近藤 その頃から走るのは好きだったの?
安田 好きでした。中学・高校とバスケ部だったんですけど、走るのは得意で。青春時代は結構がっつりバスケでしたよ。
近藤 おおーっ、カッコイイなあ!バスケ部のユニフォーム姿を想像しただけでカッコイイもん。なんか、9月のNHKホール公演の前に1回、マネージャーによる決起集会とかやりたくなってきたな。
安田 やりたいです、それ! じゃあ、私、その時はジャージ着て、首から笛下げて、スポーツドリンクとか氷とか用意しますよ。
近藤 いいねえ。よし、面白くなってきた! 9月に向けて、そういうサブの企画も考えようっと。

 

取材・構成・文/岡﨑 香


安田美沙子/Misako Yasuda
1982年4月21日、札幌生まれ、京都育ち。大学在学中の2001年にスカウトされ、芸能界デビュー。02年に、少年雑誌主催のコンテスト「ミスマガジン2002で「ミスヤングマガジン」に選出されて注目を集め、03年にはCDデビュー、05年には連続ドラマにて女優デビューを果たす。14年3月に入籍。現在は、CBC『やすだの歩き方』、TBS『アッコにおまかせ!』(準レギュラー)などに出演。著書『「またあれ作って」と言われるしあわせごはんレシピ』が講談社より発売中。
安田美沙子オフィシャルブログ「MICHAEL」→ http://ameblo.jp/misanna